プラスチック素材:識別方法―浮力テスト法

略して浮力法(Buoyancy Test Method)は、物質の密度を測定する方法の一つで、固体でも液体でも測定可能です。アルキメデスの原理に基づき、物体が液体中に完全に沈められた場合、その物体の体積は置換(排出/あふれ出た)された液体の体積と等しくなります。また、液体中で物体が軽くなった分(浮力)は、物体が押しのけた液体の重さと等しいため、沈む物体でも浮かぶ物体でも、「液体中で物体が受ける浮力=排出した液体の重さ」となります。

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プラスチック素材の密度整理」ページでも述べた通り、密度の計算方法は重さを体積で割ることです。水の場合、単位重量(gまたはkg)と単位体積(cm³またはm³)を割ると、密度はほぼ1に近くなります。そのため、水はさまざまな物質の密度測定の基準物質として非常に適しています。

簡単に言うと、不規則な形状の物体の密度を測る際、体積を正確に計算するのが難しいため、水を使って浮力法で大まかに判定することができます。この原理はプラスチックの密度測定にも応用可能です:

プラスチックの密度が水より大きい場合(D>1)、物体は沈みます(底に沈む)。
プラスチックの密度が水より小さい場合(D<1)、物体は浮かびます(水面に浮上)。

以下に代表的なプラスチック素材をいくつか挙げます:

素材名密度(g/cm3浮力テスト結果
ABS樹脂1.06水に沈む
HDPE 高密度ポリエチレン0.95水に浮く
LDPE 低密度ポリエチレン0.92水に浮く
メラミン樹脂1.57水に沈む
PA6 ナイロン1.14水に沈む
PC ポリカーボネート1.20水に沈む
PET ポリエチレンテレフタレート1.35水に沈む
*PLA ポリ乳酸1.25水に沈む
PMMA アクリル1.20水に沈む
POM ポリアセタール(エンジニアリングプラスチック)1.41水に沈む
PP ポリプロピレン0.91水に浮く
PS ポリスチレン1.05水に沈む
PVC ポリ塩化ビニル1.40水に沈む

*備考:PLAはトウモロコシデンプンから作られた環境配慮型素材で、コンポスト環境下で自然分解が可能です。

上記の表から、PP、LDPE、HDPEは水よりも密度が低いため水に浮くことが分かります。したがって、プラスチック素材を簡単に区別できます。さらに正確に区別したい場合は、燃焼テストを用いて臭いや融解状態を判別する必要があります。詳細は関連記事をご参照ください。